日時 3月7日(月) 10時~14時近く
講師 自然農法センター稲作担当 三木孝昭さん
テーマ 田植えの前に育苗を中心に稲作の要点を学ぶ
参加者 26名
当日は南信のみならず全県から26名が参加、稲の育苗を中心
に学びました。お昼はお弁当を食べながら講師と意見交換。ところが講師の三木さんが質問攻めにあって弁当を食べる暇がなく、お箸はテーブルに置かれたままに…。参加者からは「先生が稲の話をしているのに目の前のお米が食べられない、気の毒じゃあないか!」との声も上がりました。反省です。
自然農法センターは長年に渡り有機稲作の研究を行っていてそのノウハウの蓄積はとても深いものがあり、短時間の勉強会でしたが多くの収穫がありました。以下、僕、ハマダが参考になった点をまとめてみました。
①浸種 催芽
「水温10度以下の浸種は不可、発芽不揃いの一因に。浸種は12度だと6日でOK。短期間ですみやかに」。
僕、ハマダはいろんな本を読み漁ったあげく「浸種は低温長期間」の方針でやっていたのでちょっと戸惑いました。種もみを生存ぎりぎりの低温にさらすと強い稲が育つ、といった意見も本では見られるのですが、この春実際に12度、6日でやってみると何の苦労もなく発芽が揃いました。
②コナギ対策
「収穫後の耕運で稲藁を早く分解させるのが最大のコナギ対策」
農法センターでは田んぼの雑草対策も研究していて稲の分解度合いとコナギの関係はかなり解明が進んでいるようです。特にコナギは本来は光りがないとほとんど発芽しないのに、未分解の稲藁が多いと光りがなくても(暗条件でも)発芽するという実験結果が出たそうです。なのでコナギを抑える最良の手段は秋起こしと春起こしをきちっとやる。さらには早期に水を入れて田植えまでに地温を上げて稲の分解を促すことだそうです。
③遅植え
「あたたかい地温で稲をすみやかに成長させるためにも遅植えがおすすめ。田植え後の稲の成長が速ければ雑草との競争にも有利」
今まで僕は寒冷地(標高千メートル)でもあり、4月の25日頃に植えていました。けれどもお話を聞くと寒冷地だからこそ田植え直前まで稲藁をできるだけ分解させたい、という側面もあるようで、今年は6月1日から3日に植えてみました。今のところ稲の生育は順調です。
他にもたくさんのヒントがあったので今後に生かしていきたいと思います。
育苗用土として田んぼの土をトタンにのせて焼土を作りました。育苗のスタートはこの無肥料焼土のみ。1.5葉から自然農法センターのやり方で魚ソリュブル(濃縮液)を数回に分けて追肥しました。 |
焼土は毎年作っていますが、作り終えたあと全身燻されるのが欠点。ほとんど燻製状態です。
無肥料育苗土にくん炭を半分ほど混ぜるのが農法センター流。育苗箱が軽く扱いやすくなります。灰はくん炭をネットに入れて洗い流すかふるいにかけます。アルカリ分が強いため。今年知人が自作したくん炭をもらってふるうと、大量の灰が出てびっくりしました。くん炭にも善し悪しがあるので要注意。
今年の苗箱の伏せ込みは、苗代に氷が張っていました!
「厳しく苗を育てるという発想は捨てて、寒冷地なので過保護過ぎるかなという感じで育てましょう」、と講師の三木さん。長野県の育苗は、苗に優しく過保護に!です。
0 件のコメント:
コメントを投稿